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映画鑑賞記録
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鑑賞日 2010年2月13日(土)
場 所 銀座テアトルシネマ
監 督 アンジェロ・ロンゴーニ 
撮 影 ヴィットリオ・ストラーロ
製作国 イタリア・フランス・スペイン・ドイツ合作映画
製作年 2007年 
原 題 Caravajjio
公式HP

ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオ(Michelangelo Merisi da Caravaggio、1571年9月29日 - 1610年7月18日)は、イタリア・ミラノ生まれの画家。カラヴァッジオ(Caravaggio)という通称は、出身地の名前。レオナルド・ダ・ヴィンチの「ダ・ヴィンチ」と一緒です。

今年はちょうど彼の没後400周年に当たる。ちょうど上野の東京都美術館でボルゲーゼ美術館展が開催中だが、そちらに彼の死の直前に描かれた「洗礼者聖ヨハネ」が出展されている。

一昨年の1月に娘と一緒にイタリア旅行をした時、「バロックの街角・ローマ」という半日のオプショナルツアーコースを回ったのだが、その中にサン・ルイージ・ディ・フランチェージ教会が組み込まれていてカラヴァッジオの代表作「マタイの召命」「聖マタイの霊感」「聖マタイの殉教」を見た。この三連作はカラヴァッジオの出世作であり、バロック美術の扉を開いた記念碑的作品ともされている。カラヴァッジオの名前は知ってはいたが、これほどまでもインパクトのある作品と思っていなかったので、
絵を前にした時、本当にびっくりしたのを覚えている。それから、彼の作品集を見たり、伝記などを読んだりしたのだが、いやあ~、本当にハチャメチャな人としか言いようがない。とにかく、血の気が多くて喧嘩っ早くて、その絵の素晴らしさに反比例する放埓ぶり。

この作品は彼の生涯を本当に忠実に描きだそうとしたものといえる。その分、容赦なく残酷で、少々グロテスクですらある表現も多々ある。
はっきり言って、このカラヴァッジオという男、絵をかかせれば素晴らしいのだけれど、その他はどうしょうもない。はっきり言って絶対かかわりあいになりたくないようなタイプ。だけれども、その絵の才能が素晴らしすぎて、周囲の人間は振り回されつつも彼を助けてしまうんですね。
まさに破滅型の天才って言うんでしょう。

伝記映画の難しい所なんでしょうけれど、彼の生涯を忠実に描こうとするあまり、人間ドラマとしてのまとまりに少々欠けているように思いました。でも、見どころはたくさんありましたよ。17世紀初めにすでにテニスがあったんだなあとか、宗教改革の波に対抗しようとカトリック教会がいろいろ画策していたんだなあとか、当時の画家は実際に絵を描くときにはモデルを目の前に置いたわけではなかったんだとか・・・・。

カラヴァッジオ役の俳優さん、カラヴァッジオの複雑な精神性をうまく見せていて、うまいなあと感じました。カラヴァッジオの生涯を知って彼の絵を見ると、また違った感慨があると思います。そういった意味では、お勧めの映画といえますね。






 
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