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映画鑑賞記録
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鑑賞日 2008年10月5日(日)
場 所 新宿
監 督 ミロス・フォアマン
製作年 2006年 
製作国 スペイン・アメリカ
公式HP http://www.goya-mita.com/


つい数日前に、会社の同僚から新聞広告を見せられた。

美しい若い女性、その後ろに、なにやら物知り顔をした中年男の横顔
そして、パレットと絵筆を手にしてこちらを凝視している画家がいた。

「宮廷画家ゴヤは見た」

ほうほう、フランシスコ・ゴヤの映画かな?この女優さんきれいだわ♪

最近18世紀に深くはまっている私としては、ひどく興味をそそられた。
フランシスコ・ゴヤは言わずと知れた18世紀後半から19世紀初頭のスペインの巨匠である。絵画好きの私としては、一粒で二度美味しい?と期待感が募った。広告をしげしげと読んでみる。

「それは、立ち入り禁止の、愛」

これってどういう意味ですかね・・・・。
なんとも、とほほ・・・なキャッチコピーである。

監督は誰かしら?

ミロス・フォアマン?「アマデウス」の監督さん??

監督の名を見た瞬間、これは見るしかない!と思った。
「アマデウス」は私の好きな映画ベスト10に入っている。

期待度はまさに100%だ~!!

封切り2日目、早速見に行ってみた。

まさに傑作!エンドロールが流れる間、涙が止まらなかった。

人間の醜悪さ、愚かしさが、これでもか、これでもか、というほどてんこ盛り。物語の舞台は18世紀末から19世紀初頭のスペインだが、これはそのまま現代の人間社会にも当てはまるものばかり。

時代が変わっても、人間の本質は変わらないのか?スクリーン上に展開される人間模様は、決して自分とかけ離れたものではない。そのことが鋭く胸をえぐり苦しい。

しかし、人間は愚かで醜いだけではないのだとこの映画は語りかけてくる。ラストシーンの美しさは秀逸だ。

例えて言うならば、蓮の花のような高貴さと清浄さに満ちている。

久しぶりに魂を揺さぶられた映画だった。

ああ、この映画にあんなキャッチコピーをつけるセンスがわからない。

この映画の本当の主人公はゴヤでも、神父ロレンソでも、少女イネスでもない。愚かで、醜悪で、したたかで、たくましくて、悲しくて、そして限りなく美しい人間の本質ではないかと思う。




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