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映画鑑賞記録
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鑑賞日 2009年9月20日(日)
場 所 シネパレス渋谷
監 督 アンヌ・フォンテーヌ
製作年 2009年 フランス

ココ・シャネルの生涯を題材にした映画2本目。8月に公開された映画と今回の映画、同じ人間の生涯を扱っていても、全く受ける印象が違った。
どちらが好みかは、鑑賞者の嗜好によると思うが、私はこちらのココの方が共感できた。前回みたものは、晩年のココが自分の人生を振り返るというもので、少々たくさんのエピソードを入れすぎ、テーマがぼやけていたような気がする。こちらの作品は、題名の通り、彼女がデザイナーとして成功するまでを取り上げ、その中で彼女に大きな影響を与えただろう二人の男性との関係を中心に描かれている。

彼女の「自立」がテーマの中心にはっきりと据え置かれ、それを象徴するかのように、彼女が一人決然とたたずむ映像が何度も繰り返し挿入される。その画面が実に美しい。まさに彼女が生きる拠り所としたのは自分自身であり、自らを自らの力によって生きていくのだという決意なのだということか、画面から伝わってくる。

今でこそ女性が働くことが普通になったし、男女関係なく能力を発揮し生きていくことをあからさまに否定する人間は少なくなったが、20世紀初頭は、まだまだ女性が一人の人間として主張することが難しかったのだということがよくわかる。だいたい、あんなドレスを着ていたら、何にも出来ないだろう。

劇中、酔ったバルザンが彼女にカフスボタンをはずすことを要求するシーンで、日本のゲイシャは男のためになんでもしてくれるという。
20世紀初頭の日本女性のイメージってこんなのだったのか・・・と思うとちょっとさびしかったですねえ。

主演女優は「アメリ」のオドレイ・トトゥ。ものすごく華奢な体にびっくり。決して美女とは言えないけれど、非常に魅力的で印象的な表情をする女優さんだなあと思った。ヨーロッパ映画の魅力は、役者さんのとても自然な演技だと思う。たたずまいやしぐさ、表情、といった全身から醸し出す空気が魅力を作っていると思う。

さて、次はもうひとつ映画、「シャネルとストラヴィンスキー」がどんな映画なのか?非常に楽しみであります。

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